「マッチ売りの少女」も幸せになれる社会とは?
どのような社会だろうか。
面白い本を読んだ。
『世界一幸福な国デンマークの暮らし方』 PHP新書 千葉忠夫
もし「あなたは幸せですか?」と聞かれたら、「ハイ!幸せです」と応えることが出来ますか。
デンマークは、この質問に「幸せです」と答えた国民の数が世界で一番多い国です。
いわゆる「幸福ランキング」でデンマークが世界で1位でした。
2位はプエルトリコ、3位はコロンビア、アメリカは16位、日本は43位でした。
また、心理学者が発表した別の幸福度調査でも、デンマークは1位でした。
これは、経済、医療、教育などを数値化し、ランキングにしたものです。
2位はスイス、3位はオーストリア、アメリカは23位、日本はなんと90位でした。
デンマークは国を対象にした指標でも、個人を対象にした指標でも、世界で1位を獲得しました。
デンマークは「マッチ売りの少女」に見られるように貧困の国でした。
その貧困の国がどうして「世界第一位の生活大国」になったのか?
アンデルセンの童話を手がかりに著者は分かりやすく説明していきます。
日本の教育、福祉、政治、貧困を考える上でとても参考になります。
……
デンマーク人の面白い習慣を二つ
(1) 湯船につかるという習慣がないそうです。オイルショックで節約志向になったとき、
人々は湯船を捨てたのだそうです。(我々は捨てきれるだろうか?)
(2) 写真を撮るとき、日本では「ハイ、チーズ」と声をかけて、シャッターをきります。
ところがデンマークでは、気づいたら取られていることがほとんどだそうです。
ですから、アルバムの中は個性的な芸術性の溢れる写真が並んでいるそうです。
この本を読んだら、アンデルセンの童話を読み返したくなりました。
あ、大切なことを忘れてました。
食糧自給率は300%、女性の社会進出率は80%、、国会議員も40%が女性だそうです。
投票率は90%、直接税50%、消費税25%、世界一の高税率です。