自動販売機の前で車を止めた。
いつもの缶コーヒーを買おうと思った。
10円玉を12個投入した。
ボタンに指を触れようとしたとき横から女性の声がした。
「いい天気ですね」
瞬間、まったく買う気のなかった隣のボタンを押してしまった。
アッと思ったがすでに遅かった。
取り出し口に、買う気のなかった缶コーヒーが転がっていた。
コーヒーを飲みながら苦々しい笑いがこみ上げてきた。
声を掛けた女性は中年過ぎのご婦人だった。
思考が狂うほどの魅力的な女性でもなかった。
それなのに、どうして動揺してボタンを押し間違ったのだろう。
多分はじけるような彼女の笑顔が原因だ!
このあたりが女性のすごいところ。
見ず知らずの男性にはじけるような笑顔を作れるところ。
たとえ演技だと分かっていても、何かを感ぜずにはおれない。
……
最近思うのだが、女性ほど環境に適応していく動物はいないのではないだろうか。
その証拠に、このストレスフルの社会に充分順応している。
ストレスにバタバタと倒れる男性を尻目に、女性はすまして立っている。
少なくとも日本の女性は社会に上手く適応している。
強いものが生き残るのではなく、環境に適応したものが生き残る。
と、いうことはこれから社会に生き残るのは女性かも知れない。
ということは、女性が優秀ということかな?
悔しいけど認めざるを得ない。
それが顕著に数字に表れているのが、自殺率と平均寿命だ!
……
それなのに、何故、いまだに飲み会のとき女性が安くて、男性が高いのだ!
いい加減に男女共同参画に則って行動しろ~~~。