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こころ支援研究所からの*笑顔ブログ*

コミュニケーションの基盤

基本原則その2・微笑む

軽く微笑むことは相手を受け入れていると言うサインだ!
サインを受け取って嫌悪感に陥る人は殆どいないと思う。
微笑みはコミュニケーションの入り口かもしれない。

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人は普通、自分が受け入れられているかどうか、気にしながら話しているものだ。
相手が、ニコリともしないと、「この人は自分の話が面白くないんじゃないだろうか」とか
「この人は私を嫌いなのではないだろうか」といった不安に陥りやすい。受け入れられていると分かれば話しやすくなり盛り上がる。逆に拒絶されているのではないだろうかと思うと話の内容もつまらなくなってくる。

問題なのは、こちらに拒絶や嫌悪の気持ちがない場合でも、微笑がないために相手に不安を抱かせてしまうケースである。自分の話に微笑んでくれる人と仏頂面をしている人がいれば、微笑んでくれる人と長く話したくなる。微笑むことはコミュニケーションを上手にするための基本的な技なのである。

女性と男性を比較した場合圧倒的に女性の方が微笑み上手である。
とりわけ中年以降の男性は「微笑み欠乏症」の人が多い。
まるで、「男は黙ってサッポロビール」がいいと思っている。
話しがつまらないとき、面白くないときに、作り笑いをする必要はないが、
ポイント、ポイントにフッと微笑が出たほうが自然だし、相手も喜ぶだろう。

でも、この自然な微笑が出るためには、体全体がリラックスしている必要があるらしい。
体がこわばっているのに、顔だけ笑顔にしようと思っても無理があるのは当然だ。
相手の話に微笑みで反応する。その反応は体がゆるゆるになって初めて生まれるのだ。

「微笑み欠乏症」の人にお進めの運動は身体を揺さぶることだ。
体の骨をカチャカチャ動かす感じがいい。あるいは体の中身を液状化するイメージだ。
考えてみたら体の殆どは水分なのだから、揺れるのは不思議ではない。むしろ固まっている方が不自然なのだ。動物たちの身体は触ってみると柔らかい。人間も赤ちゃんのときは柔らかい。柔らかい身体で微笑む。それがなんとも可愛らしい。だから、赤ちゃんが好きになるのだ。
しかし、ストレス(緊張)がたまってくると、体がこわばり波が伝わりにくくなる。
笑いは体全体を伝わる波であり、体の堅い状態では笑いの波はおきにくい。

講演会や研修会を始める前に「1分間揺さぶり体操」をするといい。
この体操を行った後は、眠くなる人はいなくなり、笑いが格段に増える。
活性化し、なおかつリラックスしている。そんな体の状態を「揺さぶり体操」によって簡単に作ることができる。精神や心からアプローチするだけでなく、身体そのものに働きかけることによって心の状態を変えることができるのである。

体がこわばっていると呼吸も浅くなり、つまりがちになる。
身体を軽く揺さぶりほどけさせると、息も楽になる。
ほどけた身体はコミュニケーションの基本だ。

微笑みや笑いは、どれだけリラックスしているかの指標になる。

余談だが、夏目漱石が心気症で悩んでいたとき、寄席通いをしたという。
笑うことによって、心気症を治したらしい。

笑う角には福来る、である。


【参考文献】 齋藤 孝 コミュニケーション力 岩波新書
by cocoroshien | 2008-03-11 22:40
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