あるご婦人に、居候ですから「三杯目はそっと出す」と言ったら。
今どきご飯を三杯食べる人いるとね、と鋭い突っ込みを入れられた。
確かに今どきご飯を三杯食べる人は少ない。
噂だって聞いた事がない。
でも今日は4杯も食べた。
3杯は友達の家で。
1杯は我が家で。
我が家の一杯はおまけみたいなもの。
満腹状態だったけど、せっかくの妻の手料理。
箸をつけないわけにいかないと思い無理して食べた。
お腹がパンパンになり、おへそが切れ長の細目みたいになった。
話しがとんでもないところにそれた。
本当は松茸ご飯の話をしたくて、タイトルを松茸ご飯にしたのだ。
出来事は、偶然か必然か?
そんなくだらないことはどうでもいい。
とにかく、幸運はとんでもないところからやって来る。
今日は用事があったのでアルバイトを早目に切り上げる予定だった。
ところが、急ぎの仕事が舞い込んで残業する羽目になった。
遅くなったついでに友達の家に寄った。
ミカンをあげるから、取りに来いという誘いを受けていたのだ。
友達の家によると、上がって行けという。
それが、幸運の始まりだった。
食事をしていけ、と出されたのが松茸ご飯だった。
で、松茸ご飯を3杯食べたのだ。
ご飯を3杯食べた理由がお分かり頂けただろう。
とにかく美味しかった。
唯一、それだけの理由で食べたのだ。
友達の親爺さんは毎年松茸狩りに行くらしい。
去年は10本の収穫があったとか。
……
「親爺さん、来年もこの時期に来るので、達者にしとってください」と言って家を辞した。
30キロの新米と早生ミカン1箱お土産に貰って。