不況期のときほど企業のあり方が問われます。
ドラッカーは「企業たるもの、社会の安定と存続に寄与しなければならない」と論じました。
また「組織はすべて、人と社会をよりよいものにするために存在する」とも述べました。
ところが今の企業はどうでしょうか?
あまりにも、自社の利益だけの為に汲々としていないでしょうか。
今、派遣切りが問題となっています。
そして、それは、リストラの序章にすぎないとも言われています。
世界のトップ企業のトヨタですら派遣切りに手をつけました。
この状況をドラッカーはなんと言うでしょうか?
と、いう特集が朝日新聞に載っていました。
おそらく彼は。
「寮から出さなければ今すぐ会社が潰れるのでしょうか?内部留保もないのでしょうか?
かつて日本の企業の多くは再就職の世話をしていましたね」と嘆くでしょうね。
また。
「派遣労働者を大量に切らざるを得ないというのは、その産業が低い賃金コストでないと
成立しない状態だったということです。成長しているつもりが実は肥大化だった」とも。
おそらくこの不況は、「仕事とは何か?人間の絆とは何か?」を考えさせるために与えられた試
練なのでしょう。
行き過ぎた利益追求を諌めているのでしょう。
こんなときこそ、私たちは「企業は人なり」、人の存在を再認識する必要があります。
20世紀は物に投資してきました。
しかし21世紀は、人に投資するときです。
ようやく、人を本当に大切にする時代が来たのかも知れません。
企業の社会的責任は人を人として扱うことです。
そこに、パート、派遣、正社員の区別をしてはいけません。
パソコンにはパソコンの役割が、ティッシュにはティッシュの役割があります。
こぼれた水をパソコンでは拭けません。
ティッシュで文章は作れません。
どちらも、必要なのです!