こころ支援研究所からの*笑顔ブログ*

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筋書きのないドラマ

不思議な体験をした。
午前3時ごろ目を覚ました。

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隣を見た。
盛り上がっているはずの布団がペタンとしている。
目を凝らしてみた。

誰も寝ていなかった。
階段を下りてトイレに行った。
トイレも真っ暗だった。

何処に行ったのだろう、と思いつつ。
階段を登った。
布団に妻が寝ていた。

ホッとした。

カウンセリングを受けてみた。
「ペタンとしている布団を見てなんと思った」と質問された。
鋭いところを聞いてくる。

答えるのに時間が懸った。
躊躇したぶん嘘がつけなくなった。
「ホッとした」といった。

ここは、安全で安心で何でも言っていいところ。
もしかすると、法廷よりも真実が述べられているかもしれない。
私はここに自分探しに来ている。

実を言うと、トイレに行く前に他の部屋も探した。
訳もなく念入りに探した。
妻は何処にもいなかった。

翌朝妻に聞いた。
昨夜、何処かに行った?
「行ってないよ」とそっけない返事。

「ふ~ん」と返した。
体験を語る気にはなれなかった。
かき込んで家を出た。

これは真実。
ここに今の自分がいる。
まぎれもない自分がいる。

カウンセリングが終わった後思った。
男は詰まんない、と。
いや、自分が詰まんないんだ。

それに比べ女の人は凄い。
と、言うかわけ分からん。
理解、不能?

以来、隣に寝る人が気になる。
嬉野で合宿をした。
夜中に目が覚めた。

隣の布団がペタンとしていた。
寝ているはずの先生がいなかった。
朝、聞く気にはなれなかった。

たぶん私は、夢の中で旅をしている。

いないのは、私なのだ。

今日、そのことにやっと気づいた。
by cocoroshien | 2008-06-30 22:13

先ずは受け入れよ

先ずは全てを受け入れよう。
全てはそこから始まる。

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先ずは自分の皮袋に入れてみよう。
何でも入れてみよう。
まとまりのない雑多なものでもいい。

入れたらかき混ぜてそのままにしておこう。
それを何回か繰り返そう。
すると、下に沈殿物が溜まるはずだ。

沈殿物を取り出して吟味してみよう。
必要なものは皮袋に入れよう。
不必要なものは捨てよう。

すると自分に必要なものだけが残るはずだ。
必要なものだけが詰まった皮袋を提げて旅に出よう。
旅から帰ったら、皮袋は一杯になっているはずだ。

そしたらまたかき混ぜてみよう。
沈殿物を吟味してみよう。
その中に自分を創っているものがあるはずだ。

だから、全ては受け入れることから始めよう!
by cocoroshien | 2008-06-28 07:11

思案橋ぶらぶら

雨の思案橋をブラブラ。
昼間のように明るい。
石畳がキラキラ輝いている。

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路面電車を降り飲み屋街に入るたびに思う。
ホステスなのか、お客なのか区別がつかない。

昔は身なりを見たらひと目で分かった。
でも、今は身なりを見ただけでは分からない。

ここにもボーダーレス化が起こっている。
一番目に付くのはファッションのボーダーレス化。

2番目は職業のボーダーレス化。
3番目は性のボーダーレス化。

垣根がなくなった。
同じ人間なのだから当然と言えば当然。

そもそも、垣根を作ったこと自体がおかしいのだ。
垣根は、人間を区別し、孤独にし、不安にしてきた。

争いの種は「これは俺のものだ」と垣根を作ったときに始まった。
でも、垣根がないと秩序を保てないかもしれない。

雨の思案橋をブラブラしながら途方もない事を考えた。
これでは、「今、ここ」を楽しめない。

『裏町人生』いかにもレトロスペースって感じがした。
ドアを開けると懐かしい顔がズラリと並んでいた。

ここに来ると、垣根がある。
昔懐かしい空気が漂っている。
by cocoroshien | 2008-06-26 11:13

千日回峰行?

     
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往復48キロ、高低さ1300メートル 以上の山道を16時間 かけて1日で往復。
9年の歳月をかけて 48000キロを歩く。

この行にはたった一つだけ掟がございます。
それは、いったん行に入ったなら、決して途中で行をやめることができないということです。

行を成し遂げた塩沼亮潤さんは、吉野・金峯山寺1300年の歴史のなかで2人目だそうです。

『人生生涯小僧のこころ』より
by cocoroshien | 2008-06-24 00:07

民さん

国民の民と書いてタミさんというらしい。
でも、どちらかというと庶民の民と書いてタミさんがふさわしい。

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「里親とカウンセラーに学ぶ心の子育て」というテーマの講演会を聴きに行ってきました。
そこで、民さんにお目にかかりました。

同じ長崎県人、同じ島育ちということで親近感が湧きました。
自分の子供を育てながら、他人の子供を育てるという里親をしているらしい。

話を聞いて一番感じたのは、その行動力と変化と自覚でした。
特に、変化の仕方はすごいと思います。

民さんに初めてお目にかかったので、人となりは分かりません。
しかし。言葉の端々に出てくるもので民さんが変化してきたさまが分かります。

あくまでも想像に過ぎませんが、困難を乗り越えるために変化してきたものと思われます。
変化しないことには乗り越えられない山がありますから。

民さんの言葉で印象的だったのは「無理をしなくてはいけないときがある」でした。
無理をして乗り越えてきた人だけに吐ける言葉です。

その言葉を聞いたとき、自分は無理をした事がないなーと思いました。
無理をすることが全ていい事とはいえないけど、たまにはいいかなと思いました。

自分の事だけを考える人は無理をしないかもしれない。
他人の事を考える人だけが無理をするのかもしれない。

だとしたら、私は自分の事だけを考え。
民さんは、他人の事までを考えている。

やはり、庶民の民の タ ミ さんだ!
by cocoroshien | 2008-06-22 00:56

生い立ちの記

生い立ちの記なんて書いた事はない。
いざ、書こうと思い原稿用紙にむかったが浮かんでこない。
どうしたのだろう、自分の事なのに。

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確信できることが一つだけある。
それは、福島で生まれたこと。

自慢できることが一つだけある。
それは、福島で生まれたこと。

満々と湛えた海水が溢れんばかりに膨れ上がり、
その奥に夕陽が沈む光景を見たら誰だって自慢したくなるであろう。

夕陽が沈むとき、大きな音をたてて沈んだ。
その音をたしかに私は聞いた。

記憶の底にきっちりと残している。
膨大な水蒸気をあげながら沈んだのだ。

小学2年の夏休み先生の家に遊びに行った。
そのときの、おにぎりの味だって、きっちり残している。

眠くなって、縁側で眠った。
板張りのひんやりとした感覚が、まだ頬に残っている。

夕方、すだれの向こうに夕焼けを見た。
赤い線が幾重にも見えた。

すだれを上げると絵に描いたような光景が眼下に広がっていた。
真っ赤に燃えている太陽が今にも沈まんとしている。

周りの風景を赤々と染めて。
息を止めてぼんやりと眺めた。

先生の名前は『小川先生』

生い立ちの記は自然に染められている。
by cocoroshien | 2008-06-21 01:41

老人ホーム

傾聴ボランティアで老人ホームを訪れた。

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特に緊張はしなかった。

自然に振舞うことだけを考えた。

技巧に走らないことだけを考えた。

傾聴の相手は80代の小母ちゃんだった。

感情が豊かで、話好きで、話し出すと止まらなくなった。

傾聴のテクニックなど不要だった。


ただ、頷いて、相槌を打つだけでよかった。
by cocoroshien | 2008-06-16 01:04

幼稚なテロリストと軟弱な壁

昔は社会に不安や不満があると権力に立ち向かった。
でも、今は違う、はけ口は弱い人にむかっている。

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1970年代初め高校の先生と大学の門をくぐった。
まだ学生運動がくすぶっていた。

プラカードに角ばった文字が躍っていた。
ヘルメットにタオルに角棒を持った学生が構内をデモっていた。

私はそれを醒めた目で眺めた。
彼らに多くは期待してなかった。

でも、権力に立ち向かう彼らに若さと力を感じた。
それだけのエネルギーがあった。

権力も彼らが立ち向かうだけの価値があった。
双方にエネルギーがあったのだ。

でも今は、その権力もだらしなく成り果ててしまった。
立ち向かうだけの価値もエネルギーも感じなくなった。

目標を失った若者たちは何処に向かえばいいのだろう。
若者を受け止めるだけの何かがあるのだろうか。

エネルギーを受け止めるだけのものがないから、アキバに向かったのかもしれない。
戦う相手がいなくなったボクサーがサンドバックに向かうように。

「10年前のアメリカに起きた現象が今、日本に起きている」
もし、それが本当ならとても悲しい。

我々はそこまで落ちこんでしまったのだろうか。
救う手立てはないのだろうか。


新宿の駅前にいた。
その日は佐世保に原子力空母エンタープライズが入港する日だった。

駅前の広場をプラカードを持った若者たちがデモっていた。
立ち向かう壁を持っていた彼らはある意味幸せだった。

でも今は、軟弱な壁しかない!

小林多喜二の『蟹工船』が売れているらしい。
壁を探しているのかもしれない。
by cocoroshien | 2008-06-14 00:31

だれでもよかった?

冗談ではない。
ふざけるな。
残された者の身になってみろよ。


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「だれでもよかった」と言って、自分の子どもや妻が殺されたら発狂するだろう。
殺した動機や理由なんてどうでも良い、命を戻せと叫ぶだろう。
戻せなかったら、君の命をくれ、と。
by cocoroshien | 2008-06-11 01:41

回想

後ろから声がした。
後輩が立っていた。

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1枚の葉書を持って

かび臭い臭いが漂っていた

下駄箱を閉める音がする

「ハイ、ハガキ!」

「カノジョ、ナクナッタノ」

遠くの方で走る音が聞こえる

始業のベルが鳴っている

「デハ」と言って彼女も走り出した

残された私は過ぎ去った暑い夏に呆然と目をやった

台の向こうで先輩が笑っている

弾むように白球が飛んできた

嬉々として打ち返す

でも、その白球はかえってこなかった

ポケットの中ではがきを握りつぶした

宛てのないはがきを

今日から、3学期の始まり
by cocoroshien | 2008-06-10 00:12