こころ支援研究所からの*笑顔ブログ*

続 どこでもドア

先輩はあの時と同じように、ひょうひょうと入ってきた。

3年間の日々は、何にも変えてなかった。

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歩き方も、着るものも、ひょうひょうとしているところも。

「少しは?」と期待していたのに。

先輩は一張羅の作業着を着ていた。

手には、いつものように文庫を持って。

座ると、屈託のない笑顔をこちらに向けた。

馬がとろろを喰ったような顔。

まのびしているのがおかしくて、クスッと笑ってしまった。

この3年間先輩が卒業してから一度も会ってなかった。

でも、筆まめな先輩は度々便りをよこした。

旅先や登った山の絵葉書にその時々の想いをつづって。

ユーモアたっぷりの絵葉書は私を和ませてくれた。

でも、絵葉書を見るのも今日で終わり。

私と先輩の間に横たわる溝は埋まりそうにない。

こちらが埋めようと必死になっているのに、先輩はひょうひょうとしている。

休日になると山に行くらしい。

「何故山に?」

「そこに、山があるから」と馬鹿みたいなことを言って。
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by cocoroshien | 2009-06-23 23:50
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