一粒の雨、地に落ちて、大河をつくる。
朝から振り出した雨は、夕方まで続いた。
川は水かさを増し、勢いよく流れている。
そんな情景を見て詠まれたのだろうか。
『五月雨を あつめてはやし 最上川』は。
そんなことを思いながら、車を走らせた。
塩田川の上流に行くにしたがって、水の流れは速くなる。
でも、濁流で俳句になるような流れではない。
当時の最上川はおそらく清流だったのだろう。
無数の朝露が落ちて、清流をつくるような!
でも、事実は分からない。
梅雨の時期に詠まれた句だから、濁流だったのかもしれない。
いずれにしろ、良い句である。
自然の営みが素直に詠まれている。