インターホーンを押す。
それから、私の未知への一日が始まる。
殺風景なブースの電話の前に座ると緊張する。
電話のベルがなるとその緊張は一気に高まる。
最近こんな緊張は味わったことがない。
それは、未知の世界に一歩踏み入れるときの緊張に似ている。
慣れてしまえばそうでもないのだろうが、この緊張は大切にしたい。
一本の電話の線を通じて未知のたびに出発する。
もっとも、電話の相手はいつも通る歩きなれた道だ。
でも、その道はとても辛く、悲しく、苦しい道だ!
一緒に歩いていると、あることに気づいた。
私に出来ることは、結局、『一緒に歩くことだけだ』と。
……
一緒に歩く!
結局、これが大事なんだよね!
良寛さんも言ってた。
「困っている人がいたら一緒に泣いてやる」と。
……
でも、やはり、緊張する!