季節を上から眺めるとどんな感じだろう。
水面に2種類の色の絵の具を落としてみる。
それを一本の棒で緩やかな回す。
2色の絵の具は絡み合いながら模様を創っていく。
2色の絵の具はしっかりと個性を保っている。
灼熱の赤はいくらか薄くなっている。
穏やかな緑はまだ淡い色をしている。
おそらくこんな感じだろう、今の季節は。
……
夏の終わりに秋の初めが微妙にからんでいる。
暑いと感じるときもあれば、涼しいと感じるときもある。
昔の人はそれを「暑さ寒さも彼岸まで」といった。
彼岸を境に2色の色は個性を失い1色の色になる。
そして新しい季節の色がはじまる。
ところが今年は「暑さ寒さも寒露まで」らしい。
10月まで微妙な季節の色を味わうことになりそうだ。