やってきたことが徒労に終わったのだろうか?
彼に初めて会ったのは去年の10月だった。
以来、6ヶ月間で30回以上訪問した。
私だけでなく、担任、学年主任、校長先生、学卒ジョブサポーターなど多くの人が係わった。
その甲斐あって、中学校を卒業してから就職をした。
我々一同大いに喜んだ。
不登校の彼が、頑張って就職したのだから、喜びもひとしおだった。
事業主の人も経歴には目をつむって雇用してくれた。
免許がないということで、寮も準備して通勤できるようにしてくれた。
つまり、多くの大人が係わって彼の支援をした。
ところが、今日、その彼が会社を退職した知らせを聞いた。
その知らせを聞いたとき愕然とした。
退職の理由は分からない。
お母さんから、退職する旨の連絡があったらしい。
……
支援の仕方に問題があったのだろうか?
支援は徒労に終わったのだろうか?
それとも、彼の心に支援の灯は残っているのだろうか?
……
残っていると信じたい。
そう思わないと、あまりにも空しい。
支援するために、立ち上がるしかない。
いい教訓になった!