こころ支援研究所からの*笑顔ブログ*

それでも人生

彼女に最後に会ったのは病院の廊下。

白くて細い腕に絡まった透明のチューブ。

痛々しくて面会に来たのを後悔した。

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彼女に初めて会ったのは友人が主宰するワークショップ。

主人や子供さんのことで話を聞いた。

アルコール依存症のご主人のこと。

引きこもりと不登校の二人の子供のこと。

カフェで壮絶な人生を淡々と話された。

主人のことはどうでもいい。

問題は子供たちのこと。

どうにか自立してほしい。

子供がアルバイトを始めた、と嬉しそうだった。

そんな矢先、癌で入院しました、と。

人生は理不尽!!!

壮絶な人生に追い打ちをかけなくてもいいのに。

ご主人、子供、そしてご自身。

これでは、安らぐときはない。

少しは背負ってあげたいけど・・・

他人の人生は背負えない。

背負えるだけの力もない。

あるのは両方の耳だけ。

黙って聴くしかない。

・・・・・

見舞ってからどのくらい経っただろう。

安否を気遣っていた矢先。

彼女の訃報を知った。

とめどなく涙が落ちた。

ご主人や子供たちのことが気がかりだったことだろう。

見届けずに逝ったことは無念だったことだろう。

ただ、すべての煩わしさから解き放たれて肩の荷がおり、

真の安らぎをえているかもしれない。

・・・・・

私は、窓から、菜の花を眺めている。

菜の花が咲いている のうのうと生きている。
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by cocoroshien | 2014-03-12 00:34
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