山野井泰史
「ヤマノイ・ヤスシ」
世界トップレベルのソロ・クライマーである。
ソロとは単独登攀のこと。
何故、ソロなのか?と聞かれた彼は。
「100%、その山の大きさを知りたいから」と答えた。
……
私が彼の存在を知ったのは入院しているときだった。
ノンフィクションライター沢木耕太郎の『凍』を題名にひかれて読んだ。
モデルとなっていたのが、山野井夫妻だった。
2人の壮絶な山との戦いに衝撃を受けた。
すごい人間がいるものだ。
たくさんの勇気を頂いた。
悶々と過ごしていた入院生活が楽になった。
彼は妻の妙子とヒマラヤのギャチュンカンに挑んだとき、手足の指10本を凍傷で失った。
妻の妙子は両手の指全部を失った。
下山後、友人に「もう、(山は)終わった」と告白した。
だが、いまだに岸壁にへばりついているそうだ。
山に興味のある人も、ない人も是非手にとって貰いたい本だ!
……
偶然、手に取った新聞に山野井さんのことが書いてあった。
懐かしくてむさぼり読んだ。
《「壁は自分で設定し、リスクは一人で背負う、山と一体になるために》 山野井泰史
あらためて、『すごさ』を再認識した。